私たちは何かを決めるときに、単にネガティブな結果が出るのを避けようとしているだけのことがあります。
それは結婚前のカップルの間のことでも同じで、そういう理由で物事を決めると事態はますますおかしくなって、不満足な状態がさらに続くだけになります。
何かの決定をするときには、ネガティブなことを避けるためではなく、ポジティブな結果を求めて決めるよう努めましょう。
デートをするようになってから数週間のうちに一緒に住み始めた若い男女がいました。
男性には衝動的なところがあって、その素早い決断にも自信たっぷりでした。
まもなく彼らは婚約し、数カ月後には結婚式をあげました。
結婚後、初めのうちはよかったのですが、まもなく男性は、細かいことにうるさい奥さんに束縛感を感じるようになってきました。
なんでもきちんとしていないと気がすまない性格の女性に対して、男性はどちらかというと大ざっぱで自由を好むタイプだったのです。
「やはり、十分に相手のことを知らないうちに結婚を急いだのが裏目に出た」と男性は感じました。
それでも二人は、しばらくの間はなんとか一緒に暮らしていました。
二人とも幸せではなかったにせよ、別れようとまでは考えなかったのです。
ローンで家も買ってしまったし、いまさら友人や家族に「結婚したのは間違いだった」とは言えません。
特に、「あまり急がないほうがいい」と忠告してくれた人たちには「だから言ったじゃないの」と言われそうで、うまくいっているようなプリをしているしかありませんでした。
二人の破局は、さらに六カ月ほどたってようやく訪れました。
我慢は限界に達し、結局離婚したのです。