それほど神を信じているわけでもない若者が、結婚というだけでショウ、ヒチリキの伴奏による神式の結婚式を行なうというのでは、アナクロニズムなのではないかということでと考え出されたものです。
正面のステージには新郎・新婦がすわる金色の椅子が用意され、その奥には六人編成のオーケストラが陣取ります。
式場の中央には赤いバージン・ロードが敷かれて、キャンドルが幻想的なふんい気を盛り上げます。
はじめに、エレクトーンの調べに合わせて、二人の生いたちをスクリーンに映しだす趣向を取り入れたものもあります。
オーケストラがワグナーの「結婚行進曲」を演奏する中を新郎・新婦が入場し、夫婦の誓約式が行なわれます。
続いてドボルザークの「新世界」が演奏されるなかを司会者が祝福の詩の朗読を行ない、さらに女性歌手による「命の限り」か歌われます。
これがクライマックスで、曲が変わって バックミュージックに花嫁人形のメロディが流れるなかを新郎・新婦そろって両親にあいさつをします。
参列者全員による「埴生の宿」のコーラスの中を二人は退場してお開きとなります。