(1)入場控え室に式典出席者全員がそろったところで、あらかじめ入場の順番、式典の手順などについて説明があります。
それから、係員の案内で、しずかに社殿に入場します。
正式には、入場の前に「手水の儀」といって、玉串を捧げる人たちが手を清めるのですが、これは省略されることが多いようです。
(2)参列者一同拝礼
斎主(神主)が入場、着席します。
雅楽のなか、司会者(式の進行をつかさどる神職)が式の始まりを告げます。
「ただいまより田中家、木村家ご両家の結婚式を執り行います。斎主に合わせ、神前に一拝をお願いします」
一同は神前に一拝します。
『拝』というのは、指先が膝につくくらいの深いお辞儀のことですから、できるだけ深くていねいに頭を下げます。
(3)修祓の儀(おはらい)お清めの儀です。
神事にしたがう前にけがれをはらって清めるために行います。
斎主が雅楽のなか、御幣(神祭用具の一つ。白色または金銀・五色の紙を幣串にはさんだもの『広辞苑』岩波書店 第三版第三刷)
を左、右、左とふって一同をはらい清めます。
一同は軽く会釈をしてこれを受けます。
(4)献膜の儀
おはらいが終わって一同が席につくと、横笛がかなでられ、神前に酒、塩、水、果物、稲などのお供えものがなされます。
しかし、最近ではあらかじめ供えてあって、この儀は省略することもあります。
(5)祝詞奏上
斎主が神前に進み出て、二人の縁を感謝とともに神に報告し、末永い幸福を祈る祝詞を読み上げます。
斎主が神前に進んだら、司会者の指示により、斎主に合わせて一礼します。
祝詞を読み上げている間は、一同も軽く会釈して神に祈ります。
終わったら、斎主に合わせて一礼します。