2017年6月アーカイブ

仲人宅での結納の流れ・お礼

(10)最後に仲人のしきたりどおりの口上でしめくくります。

「ご両人さまともご結納を幾久しくお受けいただき、ここにめでたくご婚約が整いました。

まことにおめでとうございます」

両家とも仲人夫妻に丁重に謝辞を述べて、結納式は滞りなく終わります。

このあと、全員で祝い膳を囲み(または略式で桜湯、菓子、寿司などで手軽にすませる場合もあります)、挙式の日取りの打ち合わせや、雑談などで親睦をはかります。


◆仲人への結納のお礼はその日のうちに
結納に関する費用は、仲人の労をねぎらう酒肴料と、お礼の気持ちを表わす謝礼とがあります。

挙式の媒酌までお願いする仲人の場合は、謝礼は挙式後にまとめてしますが、結納は仲人にとってもたいへんに気を使う大役ですから、その日のうちに労をねぎらって酒肴料を包みます。

両家で祝い膳をふるまってねぎらうのが正式ですが、最近は結納式の簡略化、時間の都合などで、「酒肴料」に代えることが多くなっています。

結納までの仲人の場合は、結納式にかかった実費、車代などを含めて、お礼のしるしに、じゅうぶんなものを包みます。

お礼は一般的には結納金の一割ぐらいが相場のようですが、前もって、両家で相談してきめておきます。

地方によっては、結納のときのお礼は女性側が、結婚のときのお礼は男性側が負担するところもあるようですが、一般的に見ると両家で折半する場合が多いようです。

お礼の包み方は、両家が別々にしてもよく、また、いっしょにして連名にするのでもいいわけですが、祝儀袋の表書きはいずれの場合でも「寿」か「御礼」にします。

なお、結納を仲人宅で行なった場合は、仲人宅で用意された祝い膳または茶菓などの実費を、すこし多めに見積もって、祝儀という形にして包み、謝礼とは別にさしあげます。

仲人宅での結納の流れ 続き

(6)再び仲人の口上です。

「○男さんから〇子さんへのご結納品とご家族書でございます。

どうぞ幾久しくお納めください」

(7)女性婚約者は、座布団をはずして一礼し、

「ありがとうございます。幾久しくお受けいたします」

と静かに口上を述べます。

次に結納品の中から目録だけをとりあげ、包みを開いて目録書をとり出し、包みはもとのように折りたたんで自分の左側、ひざのあたりに置きます。

目録に目を通したら、両親の前にそっと押し進め、両親はざっと目を通してから本人に返します。

(8)女性婚約者は、目録書をもとのように包んで自分の左側に置き、次いで用意してきた受書を、片木盆ごと手にささげ持って

「受書でございます。よろしくおとりつぎくださいませ」

と、口上を述べて仲人夫人にさし出します。

仲人夫人は、受書をささげ持つようにして席をたち、心もちあとずさるようにしてから右まわりで向きを変え、男性婚約者の前に進み出て座り、

「ご結納の受書でございます」と口上を述べて、受書をさし出します。

これに対して、男性は「ありがとうございます」と、型どおりの挨拶を述べます。

(9)次に仲人夫人は床の間の前へ進み、女性側の結納品を、胸の高さにささげ持って、男性婚約者の前に出ます。

以後、男性側の結納品のときと同様に、男性からの受書を女性婚約者に渡すまで、同じ作法と口上で結納式は進められます。

このアーカイブについて

このページには、2017年6月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2017年5月です。

次のアーカイブは2017年7月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

ウェブページ

Powered by Movable Type 5.12