(6)再び仲人の口上です。
「○男さんから〇子さんへのご結納品とご家族書でございます。
どうぞ幾久しくお納めください」
(7)女性婚約者は、座布団をはずして一礼し、
「ありがとうございます。幾久しくお受けいたします」
と静かに口上を述べます。
次に結納品の中から目録だけをとりあげ、包みを開いて目録書をとり出し、包みはもとのように折りたたんで自分の左側、ひざのあたりに置きます。
目録に目を通したら、両親の前にそっと押し進め、両親はざっと目を通してから本人に返します。
(8)女性婚約者は、目録書をもとのように包んで自分の左側に置き、次いで用意してきた受書を、片木盆ごと手にささげ持って
「受書でございます。よろしくおとりつぎくださいませ」
と、口上を述べて仲人夫人にさし出します。
仲人夫人は、受書をささげ持つようにして席をたち、心もちあとずさるようにしてから右まわりで向きを変え、男性婚約者の前に進み出て座り、
「ご結納の受書でございます」と口上を述べて、受書をさし出します。
これに対して、男性は「ありがとうございます」と、型どおりの挨拶を述べます。
(9)次に仲人夫人は床の間の前へ進み、女性側の結納品を、胸の高さにささげ持って、男性婚約者の前に出ます。
以後、男性側の結納品のときと同様に、男性からの受書を女性婚約者に渡すまで、同じ作法と口上で結納式は進められます。