◆司会者はめだちすぎてはいけない
披露宴の主役はいうまでもなく新郎新婦です。
司会者はふたりを引き立てるために活躍するものであって、ふたりをさしおいてめだつようなことがあってはいけません。
司会者の腕次第で披露宴が楽しいものにもなり、また退屈なものにもなるといえるほど、司会は重要な役ですが、脇役であることを忘れると、ついがんばりすぎて思わぬ失敗をします。
司会者がめだちすぎては、肝心の新郎新婦の印象がかすんでしまいます。
つねに主役のふたりにスポット・ライトがあたるように配慮するのが司会者の役どころです。
どんなに立派で豪華な披露宴でも、司会者が堂々たる主役を演じてしまったら、その披露宴は失敗といわなければなりません。
司会者は開宴からおひらきまで、新郎新婦を引き立て、盛り立てて、つねに自分は一歩も二歩もさがってひかえめにふるまうべきです。
話術や司会術よりも、まず司会者が心得ておかなければならないのは、主役の新郎新婦を補佐する脇役としてのマナーだといえます。
大車輪の活躍はあくまでも舞台裏でのことにして、本番はもっぱら謙虚な、ひかえめな態度を心がけるようにします。