2018年4月アーカイブ

荷物目録の作り方

荷物の品目と数を書いた「荷物目録」を用意します。

奉書または美濃紙を二枚重ねにして、荷物の多いときは用紙を綴じます。

綴じ方は紙を横に二つ折りにして折り目を左にし、水引きなどで右横二カ所を綴じます。

品数は必ず奇数になるように書いて、奉書または美濃紙の上包みにおさめ、表に「荷物目録」と記し、箪笥などの鍵を入れた鍵袋と一緒にしておきます。

なお、「荷物目録」は荷物と照合するのが目的であり、花嫁の所持品を移動するのであって、べつに嫁の家から婚家へ贈るものではありませんから、送り主も宛て名も書きません。

また、受取った婚家でも「受書」のような受取りを示す書類を出さないのが例となっています。

嫁の側の荷宰領と仲人が責任をもって荷物の運び、荷物目録の書き方に立ち会った以上、そのような書類は出さないほうが尊重することになるからです。

ただ、運転手や使用人が使者として荷物を運んできたときに限って、先方の目録どおりに品名を列記し、最後に「以上、受取りました。」と受取り人の姓名を記して渡すこともあります。

結婚相談所

荷物送りと仲人のつとめ

花嫁の嫁入り道具を婚家に送り届ける「荷物送り」の行事は、むかしは結婚の重要な儀式のひとつとされていました。

かつては結婚式当日の早朝に行なわれましたが、ふつうは挙式の3?4日前にすませておくようです。

今日では、一般には運送屋がトラックで運び届けるので仲人にはべつに関係なく行なわれますが、しきたりを重んずる家ではやはり正式に荷物送りの行事を行なうこともあるので、その際は仲人も参加するのが礼儀でありましょう。

両家と仲人と打合わせてきめた日に、仲人は略式礼装で早朝から花嫁の家へ行き、祝いのことばを述べてから荷物目録と荷物を照合したうえ、鍵袋と目録を持って花婿の家へ行き、荷物の到着を出迎えて、もう一度、目録を照合してから鍵袋と目録を添えて、荷物を婿方に引渡すのが正式のつとめですが、手数を省いて最初から婿方へだけ行き、荷物の到着に立ち会って目録と鍵袋を荷宰領から受取り、照合して婿方に引渡すという略式のやり方でもよいとされています。

また、いっさいを荷宰領にまかせて仲人は荷物送りには出ない場合も少なくありません。

荷宰領はふつう花嫁側が親戚か身内の者、出入りの人にたのみます。

外見も立派で、あいさつなど口上がはっきりと述べられ、責任感も統率力も十分にあって、世間慣れしている人を選びます。
男性 結婚

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